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中国には言語が7つ以上ある?北京語と普通話の関係とは?

よく受ける会話事例
お客様:「この日本語を中国語に翻訳してほしいです」
パル:「どの中国語に翻訳されますか?」
お客様:「中国語って1つじゃないんですか?」

・・・一言で「中国語」と言っても、北京語や広東語、簡体字や繁体字などといくつかに分けることができます。翻訳の用途によって大きく異なってきます。この記事では、中国国内で話されている言語の種類について解説します。

日本の25倍の面積の広大な中国の中で、話者人口の多さから大きく七大言語に分類することができます。詳細は以下の通りです。

中国7大言語とは?

01

北京語

北京語は主に首都北京で用いられる言葉です。これが標準語であり、たいていの人は地元の言語に加えてこの標準語が話せます。とはいえ、これはあくまで標準語の成り立ちから見た場合の考え方であり、厳密に言うと、北京語と標準語は異なります。なぜ標準語が北京語と言われるようになったのかは、後の部分でもう少し詳しくご説明いたします。

02

広東語

広東語は主に広東省などの華南地区で用いられています。香港やマカオも広東語が公用語として話されています。ただ現在は中国の影響がどんどん強まり、北京語も公用語となっています。若者たちは北京語もわかりますが、高齢者は広東語しかわからない人も多いです。広東語についても後程改めて取り上げます。

03

福建话

福建語は主に福建省で用いられています。しかし、海をはさんですぐ隣の台湾も同じ言語が用いられています。一般に「台湾語」と言うと、この福建語を指す、あるいは多少の違いはあるもののほぼこの言語を指すと思っていただいて構いません。台湾語についても、もう少し詳しくご説明します。

04

江浙语

江浙語は主に江蘇省と浙江省で用いられています。

05

湖南语(略称:湘语)

 
湖南语(略称:湘语)湖南語は主に湖南省で用いられています。

06

江西语(略称:赣语)

江西語は主に江西省で用いられています。

07

客家语(略称:客语)

客家語(はっか語)は、主に広東・広西・福建・江西・湖南・台湾など広域に分布して用いられています。

最大で130種類ほど存在する中国語

上記7つが主だった言語ですが、その他にたくさんの言語があり、日常的に用いられているのは中国国内で80ほどあると言われています。
しかし、その他少数民族などさらに細かく分類すると、その数は130種類以上になります。

同じ中国人同士でも、出身が違うと、標準語で話さなければコミュニケーションができません。
たとえば中国と同じほどの広さであるヨーロッパにはいくつのも言語があり、互いに似ている部分がある言語もあれば、全く別物の言語もあります。
そうであれば、中国国内でヨーロッパのようにいくつもの言語が多様化しているとしても当然です。

実際中国では、隣の街でも全く違う言葉になる場合もあります。そうなるとお互いが何を言っているのかすら分からないレベルです。
もはや日本での方言レベルではなく、まるで別の言語です。
それほど方言が多様化しており、「方言はまるで外国語だね、共通言語の北京語じゃないと通じないね」と中国人で言い合うそうです。

今は中国の学校教育で標準語(北京語)の使用が義務付けられているので、若い人は標準語を読んだり話したりすることができます。
とはいえ、ビジネスとして中国人顧客の心を動かし購買行動を促したいとき、
いわば彼らにとっての母語で伝えるならばその効果はより大きくなります。 

北京語と広東語の違いからの
思わぬトラブル事例

例を挙げてみましょう。数年前に香港で、ある日本の国民的アニメが物議を巻き起こしました。
「ちびまる子ちゃん」は中国や香港でも大人気で、2016年に映画が香港でも公開されました。

この映画中に香港出身のキャラクターが登場し、故郷の言葉を紹介する場面が登場するのですが、
ここでそのキャラクターは「ありがとう」を「谢谢(シエシエ)」と言いました。
日本人のだれもが知っているこの中国語「谢谢(シエシエ)」、実は中国本土の標準語(北京語)なのです。

香港で公用語として用いられているのは広東語であり、広東語の「ありがとう」は「多謝(ドーツェ)」と言います。
全く別の文字・読み方ですね。そのため、ネットは荒れて批判が殺到しました。

近年では標準語(北京語)を受け入れる香港人も増えてきましたが、香港または中国広東省に住む人の多くは広東語に誇りを持っています。
こうした細かい心遣いは相手の心をつかみ、ビジネスを成功させるための大切な手段となります。

翻訳会社を選ぶ際には、北京語以外の中国語に対応しているかに注目してみるようお勧めします。
では、大きく分けて北京語、広東語、台湾語にはどのような違いがあるのでしょうか? 

北京語、広東語、台湾語の違い

中国国内

北京語/簡体字

台湾

北京語/繁体字

香港、マカオ

広東語/繁体字

北京語とは?

「北京語=標準中国語」は間違っている
まず始めに、一つの点をはっきりさせておきましょう。ここまでの文章で、北京語=標準中国語というような表現をしてきました。
これは、あくまで中国語に対する日本人の一般的なイメージに基づいて、あえてそのように表現しました。
しかし大切な点なので、ここではっきりさせておきましょう。実は北京語=標準中国語ではありません。

「北京語」とは、あくまでも北京で用いられている方言のことです。厳密に言うと、北京市内に限られるそうです。
日本で例えるならば、東京の「江戸弁」や「下町言葉」とでも言うのでしょうか。
いわゆる江戸っ子が使う言葉というイメージが近いかもしれません。

「シ」と「ヒ」が入れ替わって、「東」を「シガシ」と発音したり、「まっすぐ」を「マッツグ」と言ったりするのは、
標準日本語ではありませんね。同じように、北京語も厳密に言うと標準中国語ではないのです。

では、中国の標準語とはいったい何でしょうか?

それは「普通話(プートンフア)」というものです。「国語(グオイー)」とも言われています。
この普通話とは、各地で異なる言語を用いる人同士でもコミュニケーションをとるために、いわば人工的に作られた言語公用語と言えます。

この「普通話」は、「北方言語の語彙」と「北京官話の発音」をベースにしています。
「北京官話」とは明清代の宮廷官僚が使っていた言葉です。
清の第5代皇帝の雍正帝の時にこの「北京官話」が標準語として採用され、全国に広まりました。
この標準語がいわゆる「マンダリン」です。
これに中国北方で使われてきた語彙が加えられ調整されます。

やがて、中華民国時代を経て現代中国本土で使われている「普通話」(標準語)となっていきます。
行政の中心が北京にあり、中国のニュース番組で話されている中国語はこの「普通話」ですので、
日本では「標準語=北京語」と思われています。
日本でも東京の人が話す日本語が標準語とイメージされているのと同様です。

とはいえ、東京の人がすべて完全な標準語を話すかと言われればそうとは言い切れないのと同じように、
北京の人が話す中国語が必ずしも標準語とは言い切れません。
中国人は生まれ育った地域や住む地域によって、話し言葉に少なからずの地域性を持っているためです。

実際には北京にも独特の発音や語彙があり、正確な「普通話」を勉強してきた外国人には聞き取りにくいところがあります。
例えば、北京を含む北方の人は語尾を「アール」化する特徴があり、上海や華南の人からすると、やや聞き取りずらいことがあります。
ここまでで、北京語と標準中国語は厳密には違うという点をご説明してきました。
今後も便宜上、標準中国語を北京語として表記します。 

広東語とは?

広東語とは、主に香港、マカオ、広東省など華南地区、アジアの華僑エリアで話されている言葉です。

最近は香港でも北京語が通じるようになってきました。北京語が話せれば香港・華南エリアでも生活できます。
日本人ビジネスマンが多い華南地区のいくつかの街、例えば深セン・東莞・広州・佛山・中山・珠海といったエリアでも、
北京語が話せれば生活や簡単なビジネス上のやり取りはできます。

しかし、前述の通り、広東語で会話すると相手の反応は大きく変わり、ビジネスがよりスムーズに進みます。

北京語と広東語の違いとして、語彙や表現で様々な相違点があります。
さらに最も大きく異なるのは発音です。

基本的に文字も簡体字と繁体字で異なるのですが(詳しくは改めてご説明いたします)、
字体が異なるだけで元となる字は同じ場合が多いです。しかし、発音してみると、全く違う言語のように聞こえるのです。

例えば、中国語特有の声調をあげてみましょう。
声調とは、音が上がったり下がったり発音のことを指します。
日本語にはない概念のため、中国語の言語習得が苦手という日本人の方も多いでしょう。
この「声調」は北京語では4種類あり、それでも日本人には高い壁なのですが、
広東語はなんと9種類(6種類という説もあり)もあるのです!

また、様々な方言にも言えることなのですが、話し言葉として浸透し発達してきた言語には文字で表記できない音もあり、
実際に究めようと思うと現地に行って現地の方とコミュニケーションをとるしかありません。

もちろん究めなくても、挨拶と簡単な会話だけ広東語ですると相手の反応は全く違います。
広東語を単なる一方言と片付けてはいけません。

なんと、全世界における広東語の母語話者(ネイティブスピーカー)は5500万~8000万人、あるデータでは1億にも及ぶと言われており、
世界の母語人口の第20位となります。一つの言語として十分に確立されているのです。
ちなみに、母語人口一位は断トツでもちろん中国語(主に北京語)で、英語話者の2倍に上ります。

台湾語とは?

台湾で一般に使われている言語は、いわゆる北京語(普通話)です。
従って、大陸の多くの人と台湾人が普通話を話せる限り、会話で困ることはありません。

それもそのはず、台湾は、そもそも中国から逃れてきた人が樹立した「中華民国」が、今日本人が述べる台湾だからです。
ただ、日本にもアイヌ語や琉球語などの言葉があるのと同じく、台湾にも現地の言葉があります。
それを台湾語、または闽南话として知られている言語になります。(正確には客家語やホーロー語など、他の言語も存在します。)

ただ台湾においてプロモーションを行ったり何かの翻訳が必要になった場合、
中国向けに作った資料をそのまま活用することは、残念ながらできません。

会話は問題ないのになぜ?と思われるかもしれません。それは、文字が異なるからです。
台湾では自体が日本の漢字よりも複雑な、繁体字(トラディショナル・チャイニーズ)という文字を使用しています。
(中国大陸は簡体字。)

中国語の方言比較例をご紹介!

北京語と広東語の違いを挨拶などの実例と例文を通して比較・解説

同じ国なのに"二言語"でのバス内アナウンス

福建省の現地語は闽南话(ミンナンイー)というものです。
いわゆる福建語=台湾語のことです。
外地人(違う都市から来た人)は全く闽南语が分かりません。 広東もまた別の言語です。

若い人は学校で学ぶので普通語を話せますが、年配の方は地元語しか話せない方もいます。
両親が地元の方の場合、小学校前の子供の中にも地元語しかできない子が一定数存在します。

そういうわけで、中国ではバス内のアナウンスは二つの言語が採用されていることもあります。
実際のバスでは、初めに普通語、それから地元語でアナウンスされていきます。
厦門でも広東でも、二言語のアナウンスです。
(ちなみに香港では、英語、広東語、北京語が、マカオでは、広東語、ポルトガル語、北京語がアナウンスされます。)
言語を扱う翻訳部門としては、とても興味深い文化です。

ちなみに日本の空港や小売店でよく聞かれるようになった中国語アナウンスは、基本的に北京語が使われています。

また、香港の公共交通機関などでのアナウンスも英語の他、広東語と北京語の2種類が流れるところが多く、
北京語は中国語圏の人々へのアナウンスやガイドには欠かせないものとなっています。 

13億+

北京語話者の総数
中国、香港、台湾、シンガポールなどアジアの中国語圏

中国、香港、台湾のアナウンスやテレビニュースなどで使われている。日本など海外での中国語アナウンスとしても用いられる。

1億+

広東語話者の総数
香港、マカオ、広東省、東南アジアなど海外の華人社会の一部

香港でビジネスをする際は必須の言語。主に地元民同士の会話に使われる。

中国は1956年から授業での方言を原則禁止

中国では、1956年秋より、少数民族以外の全国の小中学校で一律北京語での授業を推し進めました。
ただ実際には多くの地域でその教育は進まなかったのが現状です。

今でも学校などには、「请写规范字,请讲普通话」(きれいに字を書き、普通話(つまり北京語)を話しましょう)の類の評語が掲げられています。

2020年9月より、内モンゴルでもいよいよ通常の授業では北京語のみの使用となり、多くの人が反発するという事態が生じました。
さまざまな地域で北京語が通じるようになりましたが、まだまだ受け入れにくいと感じる方もいるのも事実です。

ですが、ほとんどの人は北京語と地元の言葉の2種類を綺麗に使い分けています。
地元の子供たちも、地元の人には地元の言葉で、私のような外国人には北京語でとしっかり使い分けができ、コミュニケーションには困りません。

北京語の推進という政策の大きな目的は、方言の消滅ではなく、言語の障壁を取り払うことにありますので、現地の言語を含む文化が残り続けることも課題として取り組む必要が出てくるでしょう。

まとめ

北京語は、日本で例えると東京弁です。日本では東京弁=標準の日本語となっているように、中国での「普通話」は北京語がベースとなっています。
広大な中国大陸では方言の種類が80以上あり、それぞれが独立した言語といえるほど方言が変化してしまっており、
地域によってはまったく話が通じないことがあります。

それを踏まえ、中国大陸の中でも地域を絞って広告を打つには、それぞれの方言に合わせたローカライズが必要な場合があります。
マーケティング文書などビジネス系の翻訳であれば、一度パルにご相談ください。

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