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2019年訪日台湾人観光客の傾向を分析しEC、販路拡大に生かす


記事の概要:訪日台湾人のデータを分析しその傾向を販路拡大に生かす。

    コロナの影響により販路拡大を視野に入れている企業が増えています。その際目をつけるのは市場の大きな中国ではないでしょうか。その反面、進出のためのハードルが高いと感じ二の足を踏んでいる企業様も多いことと思います。

    一方、中華圏への進出の第一歩として親日国の台湾を選ぶ企業様もおられます。そこで今回は、2019年の(コロナ前)訪日台湾人観光客のデータを分析し、ECなど販路拡大を目指す企業様に役立てていただければと思います。 

    台湾人観光客の日本旅行に対する満足度

      コロナ以前(2019年)の台湾からの観光客数は年間約489万人(jnto推計値)に上ります。実に台湾人口(約2000万人)の四分の1になります。

      これは、中国、韓国に次ぐ数字です。この数字はすべての訪日外国人の15%になります。その観光客の満足度はどれほどのものでしょうか?
      以下がそのデータになります。 

        大変満足、満足だけで95%を占めています。ほとんどの人が満足していることがわかります。普通まで含めると実に99%の方々が良い印象を持っていることがわかります。
        海外旅行に行くとどうしても異国ということで、甘めに点数をつけてしまいがちですが、それにしてもこの満足度の高さは驚異的といえるでしょう。
        また、この数字から来日した観光客の多くは食、ショッピング、観光など旅行で求める様々な要素を満たせたのでしょう。




        満足度が非常に高い中、日本に再度旅行に行きたいと感じている人はどの程度の数でしょうか? 

          こちらは、必ず来たい人だけで7割を超えています。「来たい」人を含めると97%に達します。

          このアンケート結果から、日本に対する関心が非常に高いこと、また来たいと思わせる魅力が日本旅行にはあることを垣間見ることが出来ます。
          何度も行きたくなる、つまりお気に入りの国になると次はどんな行動に移すでしょうか?旅行に行くだけではなく日本の流行や人気商品、ブランドに興味を持ち購買意欲を高めていくかもしれません。これは、日本企業にとってチャンスといえます。ECを通して商品の購入につながる可能性があるからです。



          では、日本に旅行に来た人たちは何をして満足したのでしょうか? 

          一番多いのは、やはり食を楽しむことです。続いてショッピング、繁華街での街歩きです。
          街歩きをしながらのショッピングといえば海外旅行の定番の一つです。ふらっと立ち寄ったお店で買い物など異国での醍醐味の一つといえるでしょう。そう言った場所で、日本でしか買えないものを購入したり、あるいはショッピングモールで日本では安く買えるものを求めることもあるでしょう。いずれにしても、日本でしか体験することが出来ないことを行っています。

          日本での体験を再度楽しみたいと考えている人も多いかもしれません。NKBの調査によると、コロナ終息後の海外旅行先として67%の人が日本を選んでいることからも、日本でしか味わえない体験を求めていることがわかります。



          コロナ禍ではEC販売が求められますが、台湾人が来日したときの購買データから、どんな分野に商機があるかヒントが得られます。続いて、どんな商品が購入されているのか見てみましょう。 

            菓子類、衣類、医薬品の順に人気があります。台北在住していた時の筆者の経験ですが台湾のお菓子を食べた感想は、日本のお菓子のレベルは質、種類、袋の開けやすさなど、極めて高品質なのだなと感じました。

            衣類に関しても、日本で購入する方が安い印象でした。ワゴンセールなどあまり見かけることはありませんでした。(筆者が台北の外れに住んでいたため見かけなかった可能性もあります)台湾人も同じように感じて安く購入できる日本で買っていくのかもしれません。

            医薬品に関しても、風邪を引いた際に試しに台湾製の薬を購入したのですが、薬のカプセルのサイズが大きく飲みこみにくかったと記憶しています。もちろん日本の市販薬も販売されていますが1-2割ほど割高になっています。
            実際、台湾人観光客が日本に来た際にドラッグストアで頭痛薬や胃腸薬、目薬などを好んで購入していくというデータもあります。

            これらのことから、日本に来る観光客も同じように感じて日本の製品に対する関心が高まっていくのでしょう。開けやすいスナック菓子の袋、飲みやすいサイズの薬など、私たちにとっては当たり前ですが、細かな点にまで配慮した製品設計が人気の理由の一つといえます。





            購入した商品の購入理由は以下の通りです。 

              メイドインジャパンの信頼性は2019年のデータからわかるように、今でも健在のようです。

              購入理由でトップは何でしょうか?3001人が品質の良さを、2014人が日本製だから、という結果になりました。これらのことから、日本で生産されているもの、日本企業が品質管理しているものに関しての信頼度がとても高いことがわかります。
              したがって、需要のある商品であれば、日本企業が企画、生産しているというだけである程度の付加価値がつくということです。 


              ※グラフはすべて観光庁の統計をもとに筆者が作成

              まとめ

              2019年訪日台湾人観光客のデータをもとに、台湾人がどんなものを好むのか分析してまいりました。
              食であれショッピングであれ、日本でしか味わうことのできない体験を求めていることがわかります。そして、日本企業に対する信頼は今も健在です。ですから、日本らしさアピールすることも効果的な方法の一つといえるでしょう。

              弊社では、台湾向けのECをお考えの企業様に様々な販売形態を提供しております。商品に合わせてEC、実店舗などです。どうぞ、お気軽にご相談ください。 

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