・Googleが使えない!
・なぜ中国のインターネットは特別なのか
・どうしたら中国国内でWebサイトを開設できるか
・中国のネット人口推移
〇中国のトップシェア検索エンジン百度とは?
・特徴
・シェア比較
・問題点
〇中国のその他の検索エンジン比較
・搜狗
・神馬
・360
〇世界/日本の検索エンジン比較
・Google
・Yahoo
〇まとめ
目次
中国では、政府の規制によりインターネットの使用・閲覧に制限があるということを
耳にしたことがあることでしょう。
国内外を問わずに政府に都合の悪い情報は削除されるシステムになっているのです。
・Googleが使えない!
一例を挙げましょう。2006年にいち早く中国に進出したGoogleでしたが、
現在中国ではGoogleやそれに付随するサービスは使用できません。
ご存じの方も多いことですが、2010年に中国からGoogleが撤退したためです。
政府の検閲や大規模なハッキングなどに業を煮やして撤退したといわれています。
そのため、Google検索を使うことができなくなりました。
ここで、一つ疑問がわきます。
「インターネットで世界中つながっているのに使えないのだろう?」
・なぜ中国のインターネットは特別なのか
中国では、インターネットを規制するための「金盾」といわれる、
大規模情報検閲システムが導入されています。
そのため思うようにインターネットを活用することができません。
この金盾は「グレートファイアウォール」とも呼ばれています。
金盾は中国国内外で行われるインターネット通信を監視したり、
接続規制や遮断を行ったりします。
そのため、グーグルだけではなく中国以外にサーバーを置いているwebサイトが、
中国国内で表示できないことが多いようです。
例:Facebook、Twitter、Instagram、YouTube、LINE
仮にWebサイトが表示されたとしても、10秒~30秒読み込みがかかってしまい、
ユーザーは早々と閲覧するのをあきらめてしまいます。
こうした中国独特のWeb事情は、Webサイトのコンバージョン率に
多大な悪影響を及ぼしかねないのです。
・どうしたら中国国内でWEBサイトを開設できるか
中国では、利用できるWEBサイトを一括で管理しています。
そのため、「ICPライセンス」というものが必ず必要になってきます。
ユーザーにサイトを表示させるには、中国工信部にサイト構築申請を提出しなければなりません。
中国政府が情報をコントロールしたいからです。
中国政府にとって不利な情報があれば、すぐに該当Webサイトを遮断するのが目的のひとつです。
許可が下りるとICP登録番号が発行され、
その番号をサイトに貼り付けることにより登録ができます。
さらにWEBサイトを開設するにあたり、誰が管理者なのか国に届け出が必要になります。
ただし、ICPライセンス取得手続きには、中国法人を持っている必要があります。
では中国でWebサイトを利用した集客は不可能なのでしょうか?解決策があります。
→本文をスキップしてQ&Aへ
・中国のネット人口推移
中国では、インターネットの普及により利用者の数は非常に増えています。
中国インターネット情報センターによると2020年3月時点で9億359万人となりました。
ネットユーザーの1週間当たりの平均利用時間は30.8時間になり、
2019年6月の統計と比べて2.9時間も増加しました。
コロナウイルスの影響で、外出を控えるようになりネットの利用時間が大幅に増えたようです。
参考:EUの総人口は5億人程度なので、中国のインターネット人口だけで3億人上回る数です。
アメリカ、フィリピン、日本、ロシアの総人口を足したとしても、
中国インターネット人口を上回ることはありません。
グーグルなどの海外の検索エンジンが使えない中国で6億人が利用している百度ですが、
どのような特徴があるのでしょうか?
2001年に検索事業をスタートし、中国のGoogleと呼ばれ、中国検索エンジン
トップシェアを持ち、中国でSEOを制する上で欠かせない検索エンジンです。
百度SEOホワイトペーパー
近年はAI検索に力をいれていて、検索結果の正確性はアップしています。
2018には動画検索にシフトチェンジしていくと発表しています。
百度の調査によると、ユーザー数は6億人、1日の検索回数は60億回といわれています。
Googleの検索回数には及びませんが、中華圏だけの利用者でこの検索回数を考慮すると
Web市場として非常に魅力的といえるのではないでしょうか?
百度のモバイル版アプリBaidu Mobile(手机百度)のダウンロード数は8憶を超えていて、
中国のインターネットユーザーのほとんどが百度を利用できる環境にあると思われます。
ユーザー数:6憶人以上
検索回数:100億回/日
シェア:76.4%
強み:医療以外のコンテンツ
・問題点
このように、百度の利用者、検索回数とも非常に大きな魅力のある検索市場ではないでしょうか?
しかし、自社サイトは表示することはできるのでしょうか?
中国語に翻訳したサイトを載せるだけで大丈夫なのでしょうか?
残念ながら、サーバーが中国国内に置かれていない場合グレートファイアーウォールに
弾かれてしまう確率が高い状況です。
たしかに弾かれないこともありますが、
接続までに時間がかかりタイムアウトになることも多いようです。
この状況を解決するには、サーバーを中国国内に置く必要が出てきます。
そのためには、先ほど述べましたようにICP登録などの
非常に面倒な手続きを行わなければなりません。
ですが、ICP登録不要で中国でWEBページを表示させる方法があります。
→詳しくはお問い合わせ
百度でサイトを表示させる前に、サーバー選びや中国語翻訳の品質をチェックしておく必要があります。それはコンバージョン率に大きく影響するからです。そのため、お問い合わせ前に無料のサイト診断をオススメしています。
・搜狗
中国語入力ソフトで70.4%のシェアを持っています(百度のシェアは11.7%)。
PCとスマホの両方でトップの座を維持しています。
入力ソフトからそのままチャットで必要な画像や情報を検索できることから人気を博しています。
これから医療、翻訳、法律方面で力を伸ばすことを発表しています。
ユーザー数:4億2800万人
検索回数:-
シェア:11,3%
強み:医療、法律
・神馬
アリババグループが作った検索エンジン。スマホのブラウザシェアで
トップに君臨していたUC Browserを買収した後、
標準検索エンジンを百度から神馬に変えることで一気にシェアを拡大しました。
タオバオとの相性が良く、さらにスマホAPPが使い易いという評判で、
2018年から大きくシェアを伸ばしています。
アリババグループが買収した小説サイトや映画評論サイトとのコラボ評価され、
多くの若者が愛用しているようです。
ユーザー数:5億人
検索回数:1億回以上
シェア:4.7%
強み:EC物販、映画、小説などのコンテンツ
・360
セキュリティーソフトでトップシェアを持っている中国企業が作った検索エンジンで、
安全安心を全面に打ち出している。
子供を有害な情報から守れるという面において、親たちが好んで標準の検索エンジンや
標準のブラウザとして設定しています。
さらに銀行やFXサービスへのログインに360のブラウザを使 うように
薦めている銀行も少なくないようです。
ユーザー数:-
検索回数:-
シェア:2.8%
強み:教育、子供向けサービス、金融
・Google
シンプルなトップページで初めて使う人にもやさしい、世界最大の検索エンジン。
常にユーザー目線に立ち、利用者にとって有益な情報を提供すべく、
日々検索エンジンを進化させています。
無料で使えるメールや表計算ソフト、地図など様々なサービスも魅力の一つです。
ユーザー数(日本国内):6624万人
ユーザー数(世界):15憶人
検索回数(日本国内):-
Google全体:2兆回以上/年
シェア(日本国内):74%
シェア(世界):89%
・Yahoo!JAPAN
今でこそトップシェアをGoogleに譲るものの、以前は日本で検索エンジンの
トップシェアを占めていました。
日本人好みのトップページにより、今でも根強い人気があります。
無料で使えるメールや日本に最適化された乗り換え案内、地図なども人気の理由となっています。
ユーザー数:6656万人
検索回数:-
シェア(日本国内):21%
中国では、グレートファイアーウォールによる検閲システムが働いているため、
自由にWebページを閲覧することができません。
Googleなどの海外製(中国から見て)検索エンジンに制限がかけられてしまうため、
私たちが日常用いている検索エンジンも中国国内では使用することができません。
その代わり、中国企業により作成された検索エンジンを使うことができます。
その代表格が「百度」です。
中国のネット人口の90%が百度検索を使用できる環境にあり、ネット人口のうち76.4%が百度を
利用していることになります。
中国語Webサイトを用いた中国進出をお考えであれば、
まずは「百度」にWebページを表示させることが近道といえるでしょう。
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