目次
・中国の日焼け止め市場
・中国での日本メーカーの日焼け止めの人気は?
・中国メーカーの日焼け止め
・まとめ
2021年天猫の日焼け止め市場規模は270億元(5190億円)に上り、前年比100%近く増加しました。
2019年-2021年の三年間でこのカテゴリーの需要は7倍にまで膨れ上がりました。
さらに、2026年までには958億元(約一兆8千億円)に達し、その内428億元(約8,200億円)はオンラインでの販売になるという予測もあります。
このことから、シミなどの原因の一つと言われる紫外線から肌を守り、健康的で美しい肌を保ちたいと感じる人が中国で急増していると考えられます。
実際、天猫で売買されている商品には、日焼け止めクリームに美白やアンチエイジング機能をうたい文句にしている商品もあります。これらの事から肌に関する関心の高さをうかがい知ることが出来ます。
日本製の日焼け止めを天猫で「日本防晒霜」と検索してみると、以下の写真にあるように多数の商品が登録されていることが分かります。
写真の商品はほんの一部です。一ページ当たり60商品掲載されているページが27ページにも及びます。もちろん重複している商品もあるため、販売されている日本製の日焼け止めが単純に60×27=1620品目にはなりませんが、これほど多くの商品を取り揃えていることから、需要が大きいことをうかがい知ることが出来ます。
日本のメーカーの売れ筋商品を見ていくと月に20万個以上売れているものもあります。売れ筋商品の価格帯は100元~400元(約2,000~7,700円)と幅広く、消費者にとって求める機能に合わせた商品が選べるようになっています。
面白いことに価格が安いから月間の売上個数が多いわけではなく、日焼け止めとして信頼できるかどうかに重点を置いていると考えられます。
一方中国の日焼け止めは、比較的安価なものが多い印象です。売れ筋商品の価格は50~200元(約960~3,800円)のものが多く気軽に試せる価格帯になっています。例えば一番売れている商品は月間30万個売れています。
商品によっては、この価格帯で美白機能がついているものがあります。その他の化粧品と同じように中国製の商品は安価なものが多いようです。もちろん、高級路線の商品も製造しています。
例えば「薇诺娜」という中国の人気化粧品メーカーの製品の場合376元(約7,200円)の日焼け止めを販売しています。
「消费者洞察」によるとZ世代が日焼け止めの主な消費者で、その割合は五割を占めています。そして、ほとんどの消費者は一級都市、二級都市に集中しています。化粧品市場、フレグランス市場同様若者たちが美容に強い関心を示していることが表れています。
中国の今後の日焼け止め市場は成長する傾向にあります。2021年天猫の日焼け止め市場規模は270億元(5190億円)に上り、前年比100%になりました。
また2026年までには958億元(約一兆8千億円)に達し、その内428億元(約8,200億円)はオンラインでの販売になると予測されています。
すでに多くの日本メーカーの商品が取り扱われており人気商品は月間20万個も商品が売れています。
中国国産の商品も安価なものから高級品まで多数取り揃えられており、中には美白効果やアンチエイジングを付加価値としてつけている商品もあります。
中国の日焼け止めを含む美容市場は若い世代に支えられています。今後も伸び続けていく中国の美容市場から目が離せません。